ドミトリー部屋の特殊な例

なんせ民泊を始めてまだ1か月ぐらいなので、サンプル数が少なく、何事もこれから感が強いのだが
今いる長期ゲスト2人に若干手を焼いている様をせっかくなので書き留めておこうかな
 
一人目 カナダ人男子(23) 
二人目 フランス人男子(23)
 
このスペックだけ書くと若い~とかイケメンなの?とか
うらやましがられそうだが、いい意味でも悪い意味でも彼らはただただ若いだけである w
 
10歳近くも離れた私にとっては大きな子どもの子守みたいなもんで・・・(-。-)y-゜゜゜
 
今月は多忙を極めて心身ともにくたびれたが、そのおかげで
自分とゲストとの距離感を決めることができたこと、
自分と雇用主との距離感と今後の去就を決められたのが一番の成果かもしれない
(雇用主の話はまた別の機会にする)
 
その「距離感」とやらも、アテンションをほしがる二人のおかげでだいぶ鍛えられたと思っていて。
 
今回の長期ゲストの話は、かなり特殊な例だと思うので
民泊という括りというよりは、教育支援?教育実習に近いかもしれない・・・
 
まず一人目の子は、とにかく元気。元気だけが取り柄と言っていいくらいいつも溌剌としていて、誰かと一緒にいたがる
たった二日の旅行で日本が大好きになり、わざわざ後の旅行を変更してまた戻ってきた彼。
卒業してロンドンでした仕事がうまくいかず、住みやすそうな日本で仕事を探すべく1か月以上も滞在して就活と友達作りに励んでいる。
日本語も勉強していてそれを日々実践すべく、住人が下にいる音がするといつも降りてくる。
そして一緒のタイミングで料理を作ったり、ご飯を食べたり、リビングでのんびりしている住人を捕まえて会話をしようとする
やる気は買うが
それを毎日毎日やられると参るのが私である (汗)
起き抜けくらい・・・夜の仕事帰りくらい・・・ゆっくりさせてほしい
ただでさえ私は、シェアハウスに住みながら同じ場所に旅行者もいるから
住み込みのフルタイムみたいなことになってるんだからさ。
言えば一発っていうのも重々わかってるんだが、ほっといてほしいといえない性分なので余計悩む。
 
二人目がちょっと曲者で、彼は会うまで気づかなかったのだが、特別教室にいるタイプの精神疾患をもっていた。
人の顔を見て話ができない
話すときもぼそぼそと喋る
人の話をあまり理解できない(長いととくに)
こんな状態で、よく日本に来れたな、数か月いるお金の出どころはどこから?両親や家族はこういう子を外に出して、十分にケアしてあげていないのだろうか?・・・といくつものはてなを抱えながら、ステイしてもらっている。
 
私が大丈夫だなと確認できたのは、一時前に仲良くなってステイしてくれたフランス人たちのお墨付きがあったから。
彼らと2日間一緒にディナーを作り、当の本人もフランス語環境で居心地が良かったのか、気づいたら部屋から出てきて
会話はできないもののずっとその場に居たがり
楽しく食べ、飲み、おしゃべりしている輪の中で、いろいろ聞き出してもらったのだ。
 
この二人がドミトリーで1か月以上も一緒にいるわけなのだが
意思疎通がうまくいってないわけで。
カナダ人なので一応フランス語も不自由なくしゃべれるのだが・・・
 
フランス人は何か困ったことがあると全部おかみ的なことをしている私か、住人たちに聞くだけで、カナダ人とのコミュニケーションをさして重要視してないようす。
それに、困ったことといっても差し迫ったことしか聞かない(ガスのつけ方がわからない等)ので、ただでさえ大変な彼の生活に、異国でどれほどの負荷があるのかは正直わからない
助けは必要なのだろうが、どこまで助けたらいいかも。
 
カナダ人も同様に彼とのコミュニケーションを重要視しておらず、彼がこういう人というのは理解しているが、何も話さないことをいいことに、やりたい放題気味である
部屋は散らかし、クローゼットもハンガーも占領しすべて自分が使っている
 
フランス人は早寝早起きで、物音にも神経質だが
カナダ人は暇を持て余し生活リズムを崩し、朝方まで起きてて昼過ぎに活動を始める。
 
私は構っていると自分の時間が無くなることに気付いたので
最初何日かはケアしたが、それ以降は必要最低限のかかわりしかもっていなかったのだが
 
昨晩2時ごろににジョギングから帰ってきてリビングの電気をつけると
ソファーに行儀よく座っているフランス人を発見した
そう、電気もつけずに。
久々にちびるかと思った。
 
聞くとカナダ人が起きていて眠れないから、あっちが寝るまで居間にいる、という。
 
こんな風にしか問題解決ができない障害を持った人を、どうして国外にいかせるんだ親は
これは民泊じゃなくて介護じゃないか?とも思うが
 
たまたまあいていた個室を何日かあてがい
カナダ人とちゃんと話すよう伝えたり
フランス人は介助が必要だからそういうつもりで接してほしいとカナダ人に伝えたり
しょうがなく(?)介入を始めた…
 
はぁ。
私はいったい何をやっているんだろう
民泊をしながら別の人間関係をhandleしているんだよな・・・
 
つづく
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 

厚切りジェイソンと在日外国人を見て思うことなど

SLUSH ASIAの厚切りジェイソンのスピーチ「空気を読むな、自分で考えろ」
を受けて山本さんがBLOGOSに書いた記事を読んで思ったことと

日本文化×外国人のリアクションを見ていて自分が常々感じてたことなどを書く。

 

まず第一に、厚切りジェイソンは頭がいい。

彼の主張は一貫しているし、持ち出してくる例も極端ではあるがきっと本当に彼が体験した''Why Japanese people!!??''な事例だろうと思う

そして、アメリカで育ち日本で働く彼のコメディアンとしての立ち位置は、「外国人の目で見た変な・悪しき日本の習慣をコミカルにぶった切る」というスタンスでなければならないのも理解できる。

海外には、日本のTVで見ることができるお笑い芸人のバラエティーをはるかに超えた

政治をディスる/ネタにする、特定のセレブや有名人を公然とディスる/ネタにする、頭の回転が速く様々なジャンルに精通していていろんな時事ネタをポンポン投下してくるピッチの早いスタンドアップコメディアンが数多くいる

でもそのようなスタイルは日本のTV的には規格外なのだろう

私たちは日本のマスコミというフィルターを通した

安易でわかりやすい、自分の頭では何も考えずに見れるバカバカしいネタを入れ代わり立ち代わり見ているに過ぎない

幸いにもそういった若いお笑い芸人たちを「大量生産」してくれる興業がいくつかあるので、何年見ていてもネタやオチが違うだけの金太郎飴状態だ

わたしたちはTVという受け皿に運ばれてきたほんの一握りの彼らを見て、ひとしきり笑っているだけなのである。

 

話がわき道にそれてしまったが

厚切りジェイソンがしてくれた話は希望がある。そうか、自分にもなにかできることがあるのかも、と。

でも、日々の生活のなかで、自分は枠組みの中にがんじがらめにされていて、もがけばもがくほど体にまとわりついた鎖が余計に体を締め付けることを体感している類の人だって、もちろんいるわけで。

そういう人たちは日本の中でも極めて「日本的」な枠組みの企業に身を置く人たちで、居心地は悪いがもうすでに背負ってしまっている責任や、自分一人ではない、守るべき存在がもういて、その「敷かれたレールの上で働く」しか今は選択肢のない人たちかもしれない

そしてそういう企業戦士たちは、たいていが多忙だ。

彼らは働き盛りの年代で、会社に管理され、仕事は片づけても片づけても上から降ってくる。一人の人間がこなせる量以上に常に任されるから、休みを返上したり規定より取れないかもしれないけど、会社がうるさいから無駄な休みは申請しちゃいけない。

疲れた体と体をを無理やり動かして働き、うちに帰れば家族サービスが待っている。

いつもくたくただ。

これを搾取というのかどうかはまた別の話になるけれど

そういう人たちに、何ができるというのか?

私はこう思ってしまうのである。

休みの日は何もする気力がなくなるくらい、毎日毎日自分という資本は会社に吸い上げられ、残ったいくばくかの体力をわずかな時間で自分のプライベートや家庭に充てている人々が、いったいどの位いるだろうか。

そしてそういう一人一人が会社の人柱となり、ひいては日本に貢献しているのではないだろうか、と。

組織が悪い、社会が悪いとは言うけど

その矛先はあまりにも漠然としていて巨大なので、いったい何ができというのか、と私は思ってしまうのである。

 

私は山本さんの記事におおむね賛同していて

彼の語る日本人論を喜ぶ日本人がいるから、彼は語っているだけだ。それは芸人としては実に正しい。だから、本当の課題は、こういう話を喜ぶ一部の日本人にあるんじゃないか

と思うし、それ以上にこう思っている外国人はいっぱいいて、それをジェイソンが代弁することで賛同を得て、彼のマスコミでの需要もまた約束されるのだ。

 

もうひとつ、これに関係して思うことがある。

 

それにしても、したり顔で「日本人てこうだよね」って言われると、いち日本人としては時にイラッと来るわけである。

厚切りジェイソンやパックンみたいな、理路整然として筋が通った主張でも、思ってしまう。

あなたが見聞きしてきて今私にしゃべっているその「日本」は、一体どこから切り取ってきたものですか、と。

 

そういう外国人たちは、慣れない異文化の中で苦労しながら生活しているのだろう

たいていはそのトピックに紐づいて、幾多もの''Why Japanese people!?''があるんだろうし、積もり積もった幾層ものストレスのはけ口として今そのひとかけらが放たれたのだと思う。

それはもちろんわかる。異国での生活というだけで大変なのに、彼らはなぜよりによっていろいろメンドクサイこんな国を選んだのだろう?

同じアジアでも、タイならもっと楽なんじゃない?

そう思ってしまうが、彼らは好きでこの国に来たはずなのである。

だけどうまくいかないあれやこれやを抱えて、居酒屋であなたの隣でくだを巻いているのである。

魅惑的な国ジャパンに移り住んだはいいものの、理解できないことだらけでフラストレーションがたまっているのである。

だからできるだけのことはしてあげたい、自分にできることは…と思っている。

 

つづく